私にとったらやはりヨガは一方的な情報を与える場ではなく、生徒さんとの一人ひとりの両方通行のお話し合いじゃないかなと思います。そうするとプラーナ(エネルギー交換)ももっと濃縮してヨガの教えも濃縮して吸収するんじゃないかな?

先生と生徒、一人でヨガをやってても自分の中で頭とハートの話し合い、潜在意識と顕在意識の話し合いのような感じで。

だからこそ、私とのヨガレッスンの時はじっくりとお茶をしながら話し合うティータイムもすごく大切にしてます。

そんな朝ヨガのこと、生徒さんが涙ながら、「何年もかけてとにかく男性性から離れて自分の中での女性性を発達させようとしてきた私だけど全然効果が感じられないと。男性性に溢れた毎日(なんでも頑張らなければいけない、キャリアもどんどん進行していかなきゃいけないし、その上に子育ても、毎日時間に追われて過ごしている)で不安定な心、心配、パニックなどで疲労がひどくて心の癒しも贅沢なことと思ってしまうくらいのライフスタイルを変えていく努力をしてるのになぜ変わらないんだろう?」と。

毎日の生活に追われて生きているって本当に魂からの疲労で生命力はもちろん、忍耐力、自分への優しさや、自己価値観もどんどん少なくなっていきますよね。そんなになっても頑張るっていうのはもはや男性性が女性性を踏み倒している証拠。

でも、こんな生き方をしてる方っていっぱいいますよね?特に女性は本当に魂から疲れている人がほとんど。

と、いうことは女性性を信じてこの現代社会で生きるというのは勇気がいることですね。

じゃ、女性性ってなんだろう?

女性性とは女性、男性関係なく、全て女性性、男性性が内側に存在しているというのがヨガの教えであります。

陰陽のように反射的な質で説明するのが一番わかりやすいかな、と思います。

女性性とは、月のエネルギーとも言われています。太陽のように強く反射するよりも静かな夜に優しくあたるのが月光。女性性は水のエレメントとも言われ、炎のように全て焼かれるよりも、水とは包むもの。変形したり、揺られたり、水を捕まえることもできないですよね。

つまり、炎のエネルギーとは広まる感じですが水のエネルギーとは、応じる、受け取る態度ということです。

女性性は優しい感じがしますが、水のエレメントと考えると水滴のように少しづつでも毎日やってると石の形も変えられるくらいの力がありますよね。

つまり、静かであまり大々的に目立たないかもしれないけど、女性性とはあなたがこの世に存在してるだけで充分なあなただ、と思い出させてくれるエネルギーです。

現代社会ではどんなふうに考えられているだろう?

難しいのは、私たちが生きている現代社会は特に二元論的なところが強いですね。考え方としては、賛成しなければ反対側に違いない、常に改善しなければ意味がない、適応性がなければいけないがルールは守らなくてはいけない、生産第一でつながりやリフレクションは全く意味がない、など。

そういう社会ってやはり過労、過刺激(メディアなど)、心配、不安、パニックの多い大人たちを作っていく社会になりますよね。

そんな社会では女性性は意味がない、ダラダラしてる、はっきりしない、場違い、など色々言われますよね。

女性性に敏感な人は嫌でも社会が言うようにやっていくしない、追い詰められる感覚が強くなって、自分の声、自己表現さえも押し込めて、サバイバルモードで生きてしまいますよね?同時に「何かおかしいな?人生ってこんななのかな?」なんていう疑問を持ちながら毎日を過ごす。そんな気持ちを持ってる人って結構いるんじゃないかな?

男性性 VS. 女性性?

だからと言って、男性性が悪いわけでもないことを覚えておいてもらいたいです。男性性が全く存在しない状態で女性性だけで毎日を過ごすとやはり、なんでもハイハイと言って、嫌なことも無理やりやらされたり、なんてことにもなりますが、男性性は明確さ、内から出る強さ、決断力など、変革にはとっても必要なエネルギーでもあります。

ヴェーダの伝統では男性的エネルギーは太陽で示されています。生き物は全て太陽がないと生きていけないですよね。それと同じで人間も太陽のエレメントなしでは生きていけないです。

なので、男性性、女性性、どっちがいい、ではなくてそのバランスです。どっちかに偏ってしまうと人生難しくなっていくのがこのエネルギー。

ヨガとの関係は?

私たちの社会自体が男性性に溢れているため、女性性の必要さはもちろん強調されるべきですね。

ヨガの教えはバランスを学ぶことが最も中心的な教えなのでそこでヨガの練習が必要になってきます。

なんていうと、やっぱりついつい「じゃ、どのアーサナ?どの呼吸法?どうやればいいの?」って考えてしまうけれどそれがやはり、男性性に溢れた現代社会に習慣づけしてある大人の癖ですよね?

ソーシャルメディアでも何かしらの方法、やり方がなんでもたくさんありますよね。なんでも解決法にパッと向くのがやはり男性性の癖。何かがあると、じゃ、解決法は?ってなりますよね。そんな時に私の生徒さん方々によく言うのはSpeed Bump!減速帯!

どう言う意味かというと、パッと解決法、方法、などを探すよりもちょっと減速帯を加えて、思考を一時停止してもらい、自分の中でまずは考えのしょうか、プロセスを味わうことです。

そして、その上で、解決法が自然と表面に浮かんでくるのをじっくりと待つのが女性性のやり方。

私からのアドバイスとしてはなんでも方法や、やり方をパッとやるんではなくて、じっくりと自分の中で学んだことを消化する時間を保つ、その上でハートから出てくる解決法を信じてみることですね。

これこそが自分の中の女性性を信じること。自分の心をよく聞くと、答えって自然と浮かんでくるものだから。ただ時間をじっくりとって受け取る態度を忘れずに。

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